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ちょっとぐちらせて

 金曜日に前の職場の送別会に行って来た。

 前の前の職場の送別会のときには寂しくて寂しくて、ずっと半べそをかいていた。本当に温かい人たちに囲まれていた。次の職場では、この人たちに恥をかかせるようなことをしてはいけない、と思った。

 前の職場では、仕事はできて当たり前。できなければ集中砲火。最初の上司は責任逃れしかしない。パワハラまがいのこともまかり通り、こんなドラマみたいなことがあるのか!?と衝撃的だった。でも、私を送り出してくれた職場には恥をかかせられない!と必死だった。おかげさまで、仕事そのものの処理能力は格段に上がり、仕事だけは一人前にできるようになった。けれど職場全体の冷たい空気は4年間ずっと変わらず、中途で退職する人や病気で亡くなる人も出てきて、辛い気分で過ごした。退職も考えた。やっと転勤できることになり、後任の人が同じ思いをしなければいいな、と引継書類は普通の人の3倍は準備し、2週間分の仕事位はして出た。ベテランが来ると思っていたが、後任は新採用の18才。がっかりしたけれど、仕方ない。私自身も新しい職場で必死だったし、前の職場から電話がかかってこないのも、周りがきちんとフォローしてくれていると思っていた。すっかり安心していたのだ。新しい職場はなかなか仕事は厳しいけれど、さっぱりした人が多く、快適だったし。ところが金曜日に事務引継と各方面への挨拶に行く、その前日に他の職場の知人からメールで「挨拶どころじゃない。(前の職場の)仕事が滞っているよ」との知らせ。不安に思いつつも「挨拶行っていいんですか?」と元上司に確認すると、「挨拶回りには行って欲しい」との指示。昼食も済ませて帰ってくると…後任はにこにこしながら「ちょっと教えて欲しいんですけど…」というと差し出された書類の山!しかも全て明日〆切のもの。郵便に出すとしても、今日の5時までに済ませないといけない!時計を見たらもう1時!他にも封を切っていない郵便物や、受付されていない文書の山!おまけに月曜日から研修で3日間いないそうだ。出さずにいたら、誰が問い合わせに答えるのだろう…「…これ、教えてたら〆切に間に合わないよ」といっても、誰も顔色一つ変えない。明らかに私にやらせようとしているのだ。その手に乗るのは悔しいが、放って置くこともできず、必死になって書類の山を片づけた。現在の職場にも顔を出す予定は告げていたのに、誰もそんなことにはお構いなしだった。後任は、その間メモ一つ取らずぼーっと突っ立ったきりで、その上司は、私の窮状にはお構いなしで、マイペースに自分の仕事だけやっていた。頭は完璧に仕事モードの私は、18才に乱暴に指示をとばし、近場の先輩や後輩に電話をしまくり、協力して貰い、どうにか全て作成し、半ば逃げるように前の職場を離れた。今の職場に行くと、本当は私がやるはずの仕事を上司がしてくれていた。ありがたくて、でも前の職場と比較すると悲しくて、涙が出てきた。私の4年間は本当に無駄だったのだ。所詮よそ者の若者だった私はいいように使われ、ぼろぼろにされて、ぽいだったのだ。前の前の職場での忠誠心をうまく利用された私はさぞかし滑稽だったろう。  

 前の職場での仕事をぎりぎりまでしたせいで本当は乗るはずだった電車を横目で見ながら、車で飲み会に行った。最後ぐらいはお酒を飲むつもりだったけど。雨まで降ってきた。とぼとぼと会場まで歩き、会場では気もそぞろ。結局土曜日も前の職場に行き、仕事をすることになった私は全く楽しめず、しかも後任に対する同情と上司に対する肩入れで一杯の会場で、最後まで仕事のことしか考えられなかった。乱暴な指示だったし無理もない。仕事なんてやって当たり前だ。できて当たり前だとも思う。でもそれは当人がプロであり、自分の意識の中でそうである決めておくことだ。自分の中の約束事がすなわちプロ意識だ。でも、感謝の一つもされずに過ごした4年間は本当に無駄だった。バカみたいだ。

 ちなみに土曜日は最後まで上司の姿は見られず、スケジュール帳の書き方から教える羽目になった。本当に18才はほったらかされていたのだ。わずかに同情した。私の新採用のころは本当にまわりに恵まれ、上司からははんこの押し方から教わり、同僚からも印刷機やコピー機、パソコンの使い方を熱心に教えて貰った。上司の責任感も強く、よく面倒を見てもらった。前の職場は、客観的に見て悪いところではないが無関心なのだ。仕事ができる人ばかりならそれもいい。しかし、全く何もできないことが分かっている人に対してそれはないだろう、と思う。無関心だけならいいが、できなければ集中砲火、人にあらずのように責め立てられる。職場の人間関係も最悪だった。私にとっては同業のよその職場の人たちだけが頼りの冷たい冷たい職場だった。同業者は私が残した引継書を見て「これは、並大抵の仕事量じゃない。上司がやるべきだ」との感想。使い捨ての私にはやらせても平気だったらしい。人が数人入れ替わっただけでは変わらないらしい。もう二度とここには来ないだろう、と思った。今後も何回か招かれる機会はあるが絶対に行かない。人を育てる業種なのに、ここでは、何も、得るものは、無かった。後日、今は別の職場の前の職場の最初の上司が倒れたと聞いた。気持ちは動かなかった。今日はむなしくて何もする気にならなかった。月曜日から気持ちを切り替えなくては。

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