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燐光群ワールド・トレード・センター

  昨日、久々に生の演劇を見てきた。岡山市民文化ホールのイスは固くてかなり辛かったけど行って良かった。とても上質な演劇だった。

 9.11があった当時。私はある先輩と一緒に暮らしていて、二人で「これどうなっているの!?」と言いながらテレビに張り付いていた。テレビのニュースを見つつも,その非現実感に戸惑ったものだ。この劇はあの日のニューヨークの日本人向け情報誌の編集部が舞台だ。取材に出かける者,友人の安否を気遣う者,テレビに張り付く者,責任回避をする者…様々だ。それぞれが受け止めきれない現実・・・しかしそれが逆に現実の重みというものを感じさせる。この芝居は群像劇であり、特定の誰かが主人公という話ではない。もちろん目立つ人と目立たない人はいるけれど。また、9.11以前にもそれぞれの背負っている背景はあり、それが伝わってくる。人物像が薄っぺらでないのだ。だからこそ、説明的でなく、ニュース的でもなく、伝わってくるものがある。生きているだけで人間は良いのだ。そう考えると復讐もむなしい。そう思えた。

 この演劇を見て知った新しい事実もある。消防士の方に多くの犠牲が出たことは知られていることだが、生き残った方にも当時の後遺症が心身に出ている方がいらっしゃるそうだ。大量の埃を吸い、体に良いわけはないのだ。しかし、このようなことはほとんど知られていない。そのことにこそ、問題がある。

 あの日の出来事に自覚的か無自覚でいるかは別としても、数多くの人が影響を受けた。短期的にはアメリカに旅行予定だった知り合いは延期した者もいる。その後の戦争はさまざまな国に影を落とした。また、ニューヨーク在住の坂本龍一はすぐ近くでツインタワーが倒れるのを見たそうだ。目の前で見ていても超現実的で信じられなかったそうだ。そのことが坂本龍一を「エレファンティズム」というDVDを作る方向に行かせたらしい。

 9.11を題材にした映画は同名の「ワールドトレードセンター」が有名だが、「ユナイテッド93」も素晴らしい。乗っ取られた旅客機のなかで唯一テロに失敗した旅客機の話だ。この映画にも鳥肌が立った。

 とにかく、この芝居はフィクションであるが、確実にあの日の現実を切り取り、現在までも続く影響を切り取っている。見る価値は確実にある。当日は仕事帰りでかなり時間もタイトだったが行ってよかった。久々に心が動いた気がする。

 当日会場には坂手さんの姿も見えました。本も売っていて買おうかな?と思ったけれど、翌日のことを考えてサクサク帰りました。大人ってつまんないな。まあ、でも体調を崩して週末の楽しみをつぶすよりましかな?

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